奥出雲町立高尾小学校 閉校
- 文化・教育施設
島根県奥出雲町に位置する奥出雲町立高尾小学校(島根県仁多郡奥出雲町高尾823-1)は、長年にわたり地域の教育の中心として重要な役割を果たしてきました。
2013年、全校児童数が5名となった高尾小学校は、新たな挑戦として日本の伝統文化である落語を教育に取り入れました。「高尾小にこにこ寄席」と名付けられたこの取り組みは、児童たちの表現力や読解力を育むだけでなく、落語を通じて自信を身につけ、地域の人々との交流を深めていきました。10年間で170回を超える公演を行い、地域の誇りとなっていきました。この独創的な教育方法は高く評価され、2022年には博報賞を受賞しています。
しかし、少子化の波は避けられず、2023年には全校児童が3名にまで減少しました。このことから、三成小学校への統合が決まり、2025年3月31日に閉校することになります。高尾小学校の歴史は、山間地の小規模校が創意工夫を重ね、地域と共に歩んできた物語です。閉校まであとわずかとなった今、ぜひ一度訪れて、児童たちの元気な姿や落語の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。きっと、心に残る思い出となることでしょう。
(2024年11月執筆)