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ドクターイエロー 引退

  • 乗り物

1964年、東海道新幹線の開業とともに誕生した初代ドクターイエロー「T1」。0系新幹線をベースとした車両で、最高速度200km/hで電力・信号・通信・無線の検測を行っていました。その後の、2代目ドクターイエロー「T2」、3代目「T3」、4代目「T4」、5代目「T5」と続く後継車両の発展の基礎となりました。各編成は時代に合わせて機能の大幅な進化を遂げてきましたが、不変の主な役割は、新幹線の線路や架線、電気設備などの状態を検査し、安全運行を支えること。車体には様々な検測機器が搭載されており、高速で走行しながら精密なデータを収集し、営業車の安全走行に活用しています。

車両が少なく、めったに遭遇することのないドクターイエロー。「遭遇すると幸せになれる」という言い伝えがあるほど縁起が良いということで、老若男女の鉄道ファンにも大人気です。しかし2024年6月に、JR東海とJR西日本は老朽化を理由とした当車両の引退を正式発表されました。1編成ずつ運行するJR東海とJR西日本はそれぞれ、2025年1月、2027年以降の運行を終了予定です。そして引退後は営業車に搭載された検測機能で代替されるため、検測専用車両は線路上から完全に姿を消すことになります。

「なかなかお目にかかることのできない希少なドクターイエロー。そろそろ引退なのではないかという雰囲気は感じておりましたが、正式に発表されると正直落ち込んでしまいます。黄色くてカッコいい、新幹線のお医者さん!日本の大動脈を守ってくれたことを私たちは忘れていません。残りの期間もよろしくお願いします。最後まで頼りにしていますからね!」都内在住の鉄道ファンの言葉です。

日本の戦後経済的発展を支えてくれた車両のひとつです。運よく遭遇する機会があった場合にはお別れのご挨拶をされてはいかがでしょうか?

(2024年6月執筆)

この車両に遭遇するチャンスは稀であり、その時は「なにか良いことが起こる前触れ」とされるほど縁起の良い車両とのことです。

 

ドクターイエロー。日本の高度経済成長期から現在に至るまで、日本の発展を支えてくれた存在と言えそうです。

PHOTO:写真AC

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