【函館本線】二股駅 廃駅
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北海道山越郡長万部町に位置する函館本線「二股駅」。その歴史は古く、明治36年(1903)、北海道鉄道が森駅から熱郛駅間を開通させた際に開業しました。駅名は、当地が長万部川とチライ川の合流点である地形に由来しています。
かつては相対式ホーム2面2線を持ち、列車交換が行われる要衝でした。地域住民にとっては生活の足であり、世界的に珍しい石灰華ドームで知られる「二股ラヂウム温泉」へ向かう湯治客の玄関口としても親しまれました。昭和61年(1986)には無人化され、翌昭和62年(1987)には駅舎が改築されます。ここで特筆すべきは、北海道内で唯一となる「ワラ1形」有蓋貨車を改造した駅舎が採用されたことです。妻面に設けられた出入口や独特のフォルムは、鉄道ファンに愛される当駅ならではの景観となりました。
しかし、長きにわたり双葉地区(旧二股)を見守ってきた同駅も、利用客の極端な減少という時代の波には抗えませんでした。令和7年(2025)には廃止の方針が町に伝えられ、令和8年(2026)3月14日のダイヤ改正をもって、120年を超える歴史に幕を下ろす予定です。
長きにわたり鉄路の安全と地域の交通を支え続けた運営関係者の皆様に、心より敬意を表します。この個性的な貨車駅舎の佇まいと、周囲に広がる豊かな自然の風景を、皆様の記憶の中にいつまでも留めていただければ幸いです。
(2026年2月改筆)
PHOTO:写真AC







