Final 2025年5月22日 記事むかわ竜ラッピング列車 引退のイメージ画像

むかわ竜ラッピング列車 引退

  • 乗り物

むかわ竜ラッピング列車の歴史は、北海道胆振東部地震(2018年9月発生)からの復興の歩みと深く結びついています。むかわ町穂別地区で発見された恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)は、地域の希望の象徴となり、2021年10月2日、JR北海道日高線(苫小牧―鵡川間)を中心に「カムイサウルス復興トレイン」として運行が始まりました。

このラッピング列車は、震災復興への感謝と当地の鉄道利用促進を目的に、キハ40形ディーゼルカーにむかわ竜のデザインを施して運行され、多くの鉄道ファンや地域住民に親しまれてきました。沿線自治体やJR北海道が一体となり、地域イベントや観光誘客、住民の利用促進策など多様な取り組みが進められ、列車は復興の旗印として活躍しました。

日高線は通学・通勤など日常の足としても利用されてきましたが、コロナ禍の影響や人口減少、バスとの並行運行などから利用者数は限定的な路線です。それでも、むかわ竜ラッピング列車は地域の誇りとして、多くの方の想いと人生を乗せて走り続けました。しかし、車両の老朽化(製造から45年)や復興支援の役割を一定果たしたことから、2025年5月22日、JR苫小牧駅で引退セレモニーが行われ、約3年8カ月の運行に幕を下ろしました。ホームには多くの関係者やファンが集い、最後の勇姿を見送りました。

むかわ竜ラッピング列車の運営に尽力されたJR北海道、沿線自治体、関係者の皆様に深い敬意を表します。列車とともに歩んだ日々や復興へ向かう日々の思い出は、これからも多くの人々の心に残り続けることでしょう。ファンの皆さんも、写真や記憶の中で、むかわ竜とともに過ごした時間をぜひ振り返ってみてはいかがでしょうか。

(2025年5月執筆)
PHOTO:PIXTA

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