北浦三育中学校 閉校
- 文化・教育施設
茨城県行方市(旧北浦村)の丘の上に佇んでいた「北浦三育中学校」。その淵源は1898年に東京で始まった聖書学校にあり、千葉県袖ケ浦を経て、1969年にこの地で開校しました。日本でも数少ない男女共学の全寮制中学校として、教職員と生徒が生活を共にする24時間のキリスト教教育が実践されてきました。
当校と地域の結びつきは深く、前身である幼稚園は1965年、当時の村長の熱望により開設され、地域児童の大多数が通うほど愛された存在でした。中学校開校後も、生徒たちは町の文化会館を舞台に、ハンドベルや聖歌隊、吹奏楽の演奏会を開催し、その美しい音色は地域の文化風習に彩りを添えていました。また、町のスポーツ施設を利用した活動など、行方の豊かな環境はまさに生徒たちの青春の舞台でした。
しかし、高等教育機関との連携強化(中高大の一貫教育など)や教育環境のさらなる充実を図るため、千葉県大多喜町への移転統合が決断されます。2020年3月31日、50年の歴史を綴った記念誌が発行される中、惜しまれつつその歴史に幕を下ろしました。現在は移転先で「三育学院中学校」として、その精神は継承されています。
長きにわたり、この地で「心・体・知」の三育教育に尽力された運営主体の皆様に深く敬意を表します。卒業生や教職員、そして地域の皆様、あの白帆の見える丘で響き渡った賛美歌や、共に過ごしたかけがえのない日々を、今一度心の中で紐解いてみてはいかがでしょうか。
(2026年1月改筆)







