岩内町立岩内第一中学校 閉校
- 文化・教育施設
北海道岩内郡岩内町、日本海を見下ろす高台に位置する岩内町立岩内第一中学校は、2026年3月をもってその歴史に幕を下ろします。1947年に「岩内町立高台中学校」として開校し、その後現在の校名に改称されて以来、77年以上の長きにわたり地域の中等教育を支える学び舎として、多くの卒業生を送り出してきました。
当校の歩みは、地域社会の変遷と共にありました。中でも特筆すべき史実は、1971年1月に発生した校舎全焼火災です。体育館を除く木造校舎が焼失するという未曾有の困難に見舞われましたが、分散授業を経て、現在の鉄筋コンクリート造の校舎が再建されました。校章にデザインされた「日本海の荒波」と「ペン」は、どのような厳しい環境にあっても不屈の精神で学業に励む生徒の姿を象徴しており、その精神は時代を超えて受け継がれています。学校生活においては、「一中祭」などの伝統行事に加え、地域のいじめ防止サミットで生徒が進行役を務めるなど、生徒たちが主体的に地域社会と関わり、リーダーシップを育む場としての役割も果たしてきました。
しかし、少子化による生徒数の減少と、より良い教育環境の整備を目指す再編計画により、町内4つの小中学校が統合され、2026年4月に開校する義務教育学校「岩内中央学園」へとそのバトンが渡されることとなりました。閉校を控えた2025年度には、学校の記憶を未来へ残すためのプロジェクトが展開されました。11月には閉校記念式典が挙行され、ドローンを活用して校舎や生徒たちの授業風景、給食の様子などを収めた記念映像も制作されました。この映像制作には、ガバメントクラウドファンディングを通じて、「未来へ歌を継ぐ」という想いに共感した多くの方々からの支援が寄せられました。
長きにわたり岩内町の教育の灯をともし続け、子どもたちの成長を温かく見守ってこられた運営主体の皆様、そして教職員の皆様に深く敬意を表します。学び舎は姿を変えますが、この場所で育まれた友情や学び、そして「一中生」としての誇りは、卒業生や関係者の皆様の心の中で、いつまでも色あせることなく輝き続けることでしょう。
(2026年1月執筆)







