大宜味村立津波小学校 閉校
- 文化・教育施設
沖縄県国頭郡大宜味村字津波283番地。かつてこの場所には、地域住民に深く愛された大宜味村立津波小学校がありました。その起源は明治23年(1890)の津波簡易小学校設置にまで遡り、平成28年(2016)3月の閉校時には、実に105年という長い歴史を刻んでいました。沖縄群島政府の初代知事である平良辰雄氏をはじめ、1,500名余りの卒業生を世に送り出した伝統ある学び舎です。
当校ならではの歴史として特筆すべきは、地域社会と児童との密接な関わりです。昭和34年(1959)のシャーロット台風で集落が甚大な被害を受けた際も、学校は復興への希望であり続けました。また、地域の文化風習の中での活動として、閉校まで37年間も途切れることなく続いた「交通少年団」が挙げられます。児童たちが主体となって交通安全を呼びかける活動は地域の誇りであり、その功績は交通安全協会長表彰を受けるほどでした。
校風は温かく、小規模校ながら美化活動も盛んでした。中庭のタイヤ花壇や、校門前の通称「0番地花壇」には、児童が丹精して育てた季節の花々が咲き誇り、時にはスイカの収穫が地域の話題となるなど、豊かな自然環境を生かした教育が実践されていました。しかし、少子化に伴う村内4校の統合計画により、その歴史に幕を下ろすこととなります。平成27年(2015)秋には地域住民と共に「最後の大運動会」が開催され、翌年の学習発表会では児童たちが三線演奏や『交通安全誓いの言葉』、そして歌やダンスで感謝と団結を表現しました。そして平成28年(2016)春、新生「大宜味小学校」への統合により、惜しまれつつ閉校しました。
長きにわたり、子どもたちの成長を見守る場を維持管理してこられた運営関係者の皆様に、心より敬意を表します。卒業生や旧教職員の皆様、かつて「0番地花壇」の前で交わした挨拶や、タイヤ花壇の手入れをした懐かしい日々を、今一度思い出してみてはいかがでしょうか。
(2026年1月改筆)

家庭の庭のようなアットホームな中庭です。

美しい海のすぐそばに校舎は佇んでいるのです。

懐かしい記憶が呼び起こされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

地域の学び舎を守り抜いた先人達の強い想いを引き継ぎたいものです。
PHOTO:KENT様
VIDEO: OTSドローンクラブ 様







