蘭越町立名駒小学校 閉校
- 文化・教育施設
蘭越町立名駒小学校(北海道磯谷郡蘭越町名駒町396)が、その歴史に幕を下ろしたのは2001年3月末のことでした。当校の起源は、1892年の尻別尋常小学校目名分校の開校にまでさかのぼります。実に109年という長い期間にわたり、この地の子供たちを見守り続けた学び舎でした。
分校の名前にもあるように、当校が置かれていた名駒の集落は、近くを目名川が流れています。目名川橋を超えて少し進むと集落の中心である交差点に出ます。学び舎への入口もすぐ近くにあります。道路沿いには校名のプレートがはめ込まれたコンクリート壁も残されているので、ここがかつて小学校へと続く道であったことが分かります。
閉校後も、学び舎の建物は往時の姿を残しており、玄関の上部には雪の結晶をかたどった校章も見ることができます。地域の人々が草刈りなどの手入れをしたり、校庭で地区のスポーツイベントが行われたりすることもあるそうです。
また、校舎の一部には「蘭越ふるさと学習館」として、この地で営まれてきた人々の生活を今に伝える展示が設けられています。稲作で使われていた農機具や昔の馬小屋の再現模型などを見ることができ、子供たちや地域の人々が郷土の歴史を学ぶための施設となっています。
(2022年5月執筆)
長年に渡り地域の子供達の登下校を見守り続けました。
この場所に元気な子供達の歓声が再び響き渡る光景を期待したいものです。
PHOTO:CRENTEAR様