那須疏水
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那須疏水は、栃木県北部の那須野が原に飲料・農業用水を供給する用水路です。安積疏水、琵琶湖疏水と並ぶ日本三大疏水の一つとされます。那珂川の岩崎取水堰より取水し、扇状地として有名な那須野が原に農業用用水を供給。その対象面積は約4300ヘクタールにも及びます。
明治政府の殖産興業政策により、1885年に約5ヶ月という短い期間に本幹部が開削されました。その後1905年には導水路や水門等等が追加的に建設されました。那珂川・鬼怒川間の総延長45kmを運河で連結し、那須・会津・東京の間の水運を開通確保することを目指した、明治初期の鍋島県令提案による大運河構想にまでその建設趣旨が遡る事業であったとのことです。
現在は那須疏水公園(栃木県那須塩原市西岩崎230)や那須疏水探訪の小径という散策路が整備されており、その歴史に触れることができます。ご興味のある方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。地域の人々に潤いを与えてくれた那須疏水の歴史ロマンを感じとれることでしょう。
(2023年1月執筆)
取水口です。
那須疏水公園が整備されており地域の方々の憩いの場所となっているようです。
PHOTO:PIXTA