富津試験射場
- 建物・施設
富津試験射場は、千葉県富津市に位置し、1915年に富津元洲堡塁砲台の跡地を利用して建設整備された射撃試験場跡です。
日露戦争後に東京湾海岸防御の見直しが図られます。明治期に築かれた多くの要塞砲台が旧式化し、その再整備が検討される中で、富津元洲堡塁砲台も廃止されました。その跡地が1915年に富津試験射場として再利用されました。陸軍技術本部により管理され、試験場では、各種火砲の海上射撃や陸上の短距離砲射撃、初速試験、弾体抗力試験、爆薬試験などが行われました。
当時の防衛施設の一部としての歴史的価値を持っている富津試験射場。戦争遺構として現在も姿を残し、観光地として訪れることが可能です。ご興味のある方は是非一度現地を訪問されてみてはいかがでしょうか?平和の尊さを感じ取れる貴重な機会となることでしょう。
(2024年8月執筆)
大砲砲弾発射用試験台です。
PHOTO:PIXTA