越中だいもん凧まつり 開催終了
- 文化・教育施設
富山県射水市(旧大門町)で毎年5月に催されてきた「越中だいもん凧まつり」は、地域に根ざした伝統行事として親しまれてきました。1979年、国際児童年を機に、子どもたちの健やかな成長を願い、町が主催して始まったものです。当初は枇杷首自治会や児童クラブ連合会の活動を発展させる形でスタートし、庄川左岸の広大な河川敷と豊かな川風を活用した町おこしの一環として企画されました。
地元住民や児童クラブ、周辺自治体、協賛企業が協力し合い、大小さまざまな凧を制作。開催日には、富山県内外はもとより全国、さらには海外からも多くの凧愛好者が集い、色鮮やかな凧が大空を彩ります。大凧や連凧、子ども凧揚げなど多彩な催しが行われ、最盛期には8万人を超える来場者で賑わいました。
しかし、近年は参加団体や担い手の減少、高齢化が進み、2025年5月18日の開催をもって46年の歴史に幕を下ろすことが決まりました。長きにわたり、家族や仲間とともに凧を揚げ、青空に夢を託した日々は、多くの方々の心に鮮やかな思い出として残り続けることでしょう。
(2025年4月執筆)
PHOTO:PIXTA