群馬県立境高等学校 閉校
- 文化・教育施設
群馬県立境高等学校(群馬県伊勢崎市境492番地)が、長い歴史に幕を下ろしたのは2007年3月末のことでした。1906年に境町女子実業補習学校として誕生した当校は、その後、境高等女学校、群馬県立境高等学校と呼び名を変えながら、100年にわたって地域の女子教育を担ってきました。2006年には100周年を祝う記念式典も開催されましたが、その翌年、伊勢崎東高校との統合のため、惜しまれつつ閉校するに至りました。
東武伊勢崎線の境町駅からまっすぐに延びる道を南に進むと、徒歩10分ほどで当校の正門に着きます。正門のとなりには瑳珂比神社があり、木々の葉が生い茂る中に石造りの鳥居が佇みます。毎年12月には、神社の酉の市で通学路が賑わうそうです。下校時にお祭りの雰囲気を楽しんだ思い出をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
学習面では、少人数教育や商業教育に力を入れており、簿記や情報処理などの各種検定で毎年合格者を出すなど、多くの人材を送り出してきました。閉校後もその校舎は特別支援学校となっていて、学舎の歴史が引き継がれています。当校にゆかりのある方は、今一度この地を訪れてみてはいかがでしょうか。シンボルのトウカエデの古木が、往時と変わらず、あたたかく迎えてくれることでしょう。
(2022年4月執筆)
PHOTO: 廃校5000 様