東邦亜鉛安中製錬所 稼働休止
- 建物・施設
東邦亜鉛安中製錬所は、1937年2月に日本亜鉛製錬株式会社として設立され、同年6月に電気亜鉛の製錬を開始しました。1941年9月に社名を東邦亜鉛株式会社に改め、以降、電気銅・電気亜鉛の再生、硫酸亜鉛・硫酸銅の製造など、事業を拡大していきました。
1949年には東京証券取引所に上場し、1950年代には契島製錬所の買収や新製品の製造開始など、さらなる成長を遂げましたが、環境問題への対応を迫られるなどの事象も発生しました。
2024年12月、東邦亜鉛は2025年3月末までに安中製錬所の主要設備を停止する計画を発表しました。この決定は、亜鉛製錬事業の厳しい事業環境や電力料金の高騰などが理由とされています。日本の産業発展に重要な役割を果たしてくれた東邦亜鉛安中製錬所の稼働休止は一つの時代の区切りと言えそうです。
(2025年3月執筆)
PHOTO:PIXTA