愛媛県立小松高等学校 閉校

  • 文化・教育施設

2026年3月末をもって、愛媛県立小松高等学校(愛媛県西条市小松町新屋敷乙42-1)は閉校を予定しています。1907年に小松町立実用女学校として開校したことが、同校の創立の起源です。その後、戦後の学制改革や学校統合を経て、1949年には現在の校名となり、地域に根ざした教育を続けてきました。

同校は、西日本最高峰・石鎚山のふもと、養正ヶ丘の高台に位置し、広い敷地と、丘の地形を活かした3つのグラウンドが自慢です。普通科に加え、県内で唯一の家庭科「ライフデザイン科」を設置し、独自のカリキュラムや行事を展開するなど、個性豊かな学校として地域に親しまれてきました。

愛媛県西条市小松町は、江戸時代からの伝統行事や文化財が今に伝わる歴史深い町です 。秋には、西条市全体で勇壮な「西条まつり」が催され、特に加茂川の「川入り」は圧巻です 。小松町でも独自の「いよ小松まつり」が開催され、だんじりが町を彩り、統一かきくらべも行われます 。また、小松町は丹美園が開いた寺子屋を礎とする「愛媛近代女子教育発祥の地」としても知られています 。食文化では、東予地方の祝い事に欠かせない「パン豆(おいり)」や 、祭りなどで食される「ばら寿司」が地域に根付いています 。そして小松藩校「養正館」に代表される進取の学風は、小松町出身の偉人・黒川通軌をはじめとする多くの人材を育みました 。「いよ小松まつり」の子どもだんじりなど 、生徒たちが地域の伝統行事に積極的に関わり、地域との絆を育んでいるのもこの町の特徴です

119年にわたりこの地区を見守り続けてきた小松高校ですが、2026年に惜しまれつつ閉校となります。今後は新設の統合校「愛媛県立周桑高等学校」と「西条産業科学高等学校」の2校に再編され、独立校としての歴史は幕を閉じます。小松高校にゆかりのある方は、地域の文化や歴史とともに、この場所にもう一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

(2025年5月改筆)

 

同じ都道府県の記事

同じカテゴリーの記事

ファイナルアクセス会社サイトはこちら

残り日数で探す

記事ランキング※24時間以内

Final Access Books

注目コンテンツ これが最後です

都道府県から探す