LADY JANE 閉店
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下北沢の老舗ジャズバー「LADY JANE(レディ・ジェーン)」は、1975年1月によって創業されました。当時、小劇団を主宰し、映画や音楽にも造詣が深かったオーナー様は、新宿ゴールデン街のように文化人たちが自由に議論できる空間をコンセプトにして、下北沢の駅から少し離れた場所に開店しました。
開店から間もなく、演劇や音楽関係者をはじめ、地元の人々や著名人が集うサブカルチャーの拠点となり、1979年には「下北沢音楽祭」を立ち上げるなど、街の文化発信地としての役割も担いました。2003年以降の下北沢再開発時には、地域の個性を守る活動にも尽力されたことでも知られます。
多くの人々に愛された店舗ですが、建物の賃貸契約の更新が認められず、2025年4月13日をもって、50年4カ月にわたる歴史に幕を下ろしました。LADY JANEは、音楽と演劇、そして人々の出会いが交差した特別な空間でした。訪れた方々それぞれの心に残る時間を、どうぞ静かに思い返してみてはいかがでしょうか。
(2025年4月執筆)
当地を代表する景色の一つでした。
PHOTO:PIXTA
「ブラック・レイン」は、リドリー・スコット監督による1989年公開のクライムアクション映画です。ニューヨーク市警の刑事ニック(マイケル・ダグラス)は、同僚チャーリー(アンディ・ガルシア)とともに、日本のヤクザ・佐藤(松田優作)がレストランで起こした殺人事件に遭遇し、激闘の末に佐藤を逮捕します。2人は佐藤を日本へ護送しますが、大阪空港で偽装警官に佐藤を奪われてしまいます。言語や捜査権限の壁に悩みながらも、大阪府警の松本警部補(高倉健)と協力し、佐藤を追い詰めていきます。松田優作は本作で強烈な悪役・佐藤を演じ、これが彼の遺作となりました。
なお、松田優作が愛した下北沢のジャズバー「レディジェーン」は、彼にとって日常と非日常の境界のような場所であり、「ブラック・レイン」撮影時にも深く関わりがあったことで知られています。当作品は氏が最後に出演した劇場映画作品となりました。