大井火力発電所 解体/取壊
- 建物・施設
大井火力発電所は、東京都品川区に所在した火力発電所で、其の歴史は古くから紐づきます。大井火力発電所は、1971年から建設され、1~3号機が運転を開始しました。長きにわたり電力供給の使命を果たしてきた施設ですが、運転開始から約50年が経過し、設備の老朽化が進み、メンテナンスコストが増加しました。また、電力自由化による競争圧力も強まり、コスト競争力が低下しました。そしてついに2022年3月、運営母体のJERAは大井火力発電所を正式に廃止しました。
廃止された大井火力発電所の解体工事は、すでに開始されており、2026年3月末まで行われる予定です。跡地については、品川区が関係機関と協議を進めており、様々な活用方法が検討されています。跡地は広大なもので、東京湾を見渡せる景観が特徴です。地域の再開発が進む中で、大井火力発電所の跡地は新たな活用を見据えています。
長きにわたり当地の景色の一部であった大井火力発電所。いよいよその景色が完全に消滅する時期が近づいております。ご興味のある方はぜひ一度当地に足を運んでみてはいかがでしょうか。消えゆく景色を心に刻む貴重な機会になるはずです。
(2024年12月執筆)
PHOTO:PIXTA