Final 2026年9月30日 記事平塚市中央公民館 休館のイメージ画像 History 44年

平塚市中央公民館 休館

  • 文化・教育施設

平塚市中央公民館は、市民の芸術文化の振興と交流の場を目指し、1982年に開館しました。以来、長きにわたり、市民の多様な生涯学習ニーズに応える全市的な学習活動の拠点としての役割を担ってきました。当施設は、中央公民館として市の生涯学習団体の活動を支える中核施設であり、市民大学講座や市民アカデミーといった継続的かつ専門的な学習機会を提供し、知の交流を深めてきました。

地域の文化や習俗との関わりにおいて、当施設ならではの大きな特徴として挙げられるのが、市内の各公民館で活動する団体が一堂に会し、日頃の成果を発表する「公民館フェスティバル」です。この催しは地区ごとの「公民館まつり」とは異なり、市内全域の文化活動団体をつなぐ重要な交流の場として、実に43回の歴史を刻みました。また、ひらつか民俗芸能まつりなど、地域文化の保存・継承の舞台ともなりました。2025年11月17日時点で364団体が登録しており、市民の活発な芸術・文化活動を長きにわたって支えてきた証です。

しかし、開設から40年以上が経過し、施設の老朽化が深刻な課題となりました。2012年度の耐震診断では現行の耐震基準を満たさないことが判明し、2022年度の劣化度調査等の結果を踏まえ、バリアフリー対応や老朽化対策を含めた改修には多額の費用が必要となると見込まれました。これを受け、市は耐震化対策を施していない現施設では市民の安全確保が困難であると判断し、2026年10月1日をもって休館することを決定しました。休館期間は未定で、今後、施設のあり方が検討されます。

休館前の大きな節目となったのは、2025年11月7日から9日にかけて行われた第43回公民館フェスティバルです。これは、休館前における市民サークル活動の集大成となる大規模イベントとなりました。今後は、ホール利用についてはひらしん平塚文化芸術ホール等が代替施設となり、既存団体が地区公民館を利用しやすいよう運用が変更されるなど、市民活動の継続に向けた支援が進められています。長きにわたり、市民に学びと集いの場を提供し続けた平塚市中央公民館の運営主体の皆様には、心からの敬意を表します。休館まで少し時間がありそうです。ぜひ一度当施設に足を運んでみてはいかがでしょうか。

(2025年11月執筆)

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