藤岡市立南中学校 閉校
- 文化・教育施設
群馬県藤岡市にかつて存在した藤岡市立南中学校。その歴史は、地域の教育環境を近代化しようという希望と共に始まりました。1971年、日野中央中学校、日野西中学校、そして山間部の御荷鉾分校が統合され、南中学校は誕生しました 。
翌1972年には待望の新校舎と寄宿舎が完成し、これまで通学が困難だった生徒たちにも等しい学びの機会を提供する、地域にとって重要な拠点となりました 。1973年には、市内の他の中学校に先駆けて完全給食を導入 。1983年には寄宿舎に代わりスクールバスの運行が始まるなど 、時代ごとのニーズに合わせ、生徒たちの学校生活をきめ細やかに支え続けました。この学び舎は、単なる教育施設ではなく、日野地区の未来を担う子どもたちを育む、地域社会の核となる存在でした。
しかし、日本全体を覆う少子化の波は藤岡市も例外ではなく、市の学校再編計画の中で、南中学校は2004年に西中学校へと統合され、33年間の歴史に静かに幕を下ろしました 。閉校後の跡地は、市の財産として災害時の避難所にも指定されていますが 、現在は活用が待たれる静かな場所となっています 。
33年間にわたり、地域の子どもたちの成長を支え、豊かな学びの場を提供し続けてくださった教職員、そして関係者の皆様のひたむきなご尽力に、心からの敬意を表します。緑豊かな学び舎で過ごした日々、友と笑い、語り合った時間は、今も多くの卒業生の心の中に、色褪せることのない大切な思い出として息づいていることでしょう。
(2025年6月改筆)
沢山の思い出がつまった校舎です。
この場所に元気な子供達の歓声が再び響き渡る光景を期待したいものです。
PHOTO: 廃校5000 様