石巻市立東浜小学校 閉校

  • 文化・教育施設

石巻市立東浜小学校(宮城県石巻市牧浜竹浜道22-2)が、その長い歴史の幕を閉じようとしています。当校の歴史は1955年(昭和30年)にまでさかのぼりますので、実に68年という長い年月、この地の子供たちと共に歩んできました。しかし、2023年3月末をもって閉校し、万石浦小学校に統合となることが決まっています。

当校は、牡鹿半島の中ほど、太平洋に突き出した狐崎半島の子供たちのための学び舎です。へき地学校に指定されており、複式学級で運営される小規模校だったところ、東日本大震災で学区地域に大きな被害が出ました。震災後、児童数はさらに減少し、閉校を迎える最後の在籍児童は2名とのことです。

当校の授業には、地域を支える漁業や海の自然に親しむ学習が取り入れられてきました。カキ養殖の作業を体験したり、専門家に教えてもらいながら海の生き物に触れたりすることを通して、子どもたちは地域への理解を深めていたことでしょう。また、地域の伝統芸能である「獅子風流(ししふり)」と呼ばれる獅子舞にも積極的に取り組んでおり、学区内の漁港を回る「地区回り」で地域の人々に披露することもあったそうです。

豊かな海に見守られてきた学び舎の歴史に興味を持たれた方は、一度、この地を訪れてみてはいかがでしょうか。

(2022年8月執筆)

 

 

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