安倍川橋
- 建物・施設
静岡県静岡市を流れる安倍川下流に架かる安倍川橋は、東海道本線と国道1号線を渡る重要な橋梁です。現在の橋は3代目で、1923年に完成しました。
初代の橋は、1874年に地元の実業家である宮崎総五氏が私財を投じて架けた木製の「安水橋」。静岡県内の4大河川である富士川・安倍川・大井川・天竜川に架かる最初の橋としても知られます。1903年には、初代の橋より約40m上流に、木鉄混合製の二代目「安水橋」が架け替えられました。
現在の橋は、自動車交通に対応するため建設されたもので、橋長491mの鋼製トラス橋です。鋼製一三連桁橋で、ボーストリングトラス形式の橋としては我が国で最長を誇ることでも知られます。東海道の近代化に大きな意義をもつ歴史的意義の高い橋と評価されています。
かつて「東洋一の美橋」と称され、現在では地域のランドマークの一つとして親しまれている安倍川橋。ご興味のある方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。付近一帯の美しい景色はきっとあなたを優しく包み込んでくれることでしょう。
(2024年1月執筆)
PHOTO:PIXTA