埼玉県立八潮高等学校

  • 文化・教育施設

埼玉県立八潮高等学校は、1973年4月1日に八潮市鶴ヶ曽根の地に、全日制普通科を持つ男女共学校として開校しました。開校時の定員は180名(4学級)でした。本校は、昭和から平成にかけて、地域における教育の中心的な役割を果たしてまいりました。

校訓は「清純 真摯」であり、豊かな創造性とたくましい実行力を身につけ、国家および社会の発展に貢献できる人間の育成を目指すという教育目標を掲げています。その長い歴史の中で、1991年には普通科体育コースを設置し、多様な生徒の育成に力を入れてきました。特に、ボート部や陸上競技部は、インターハイや関東大会に出場するなど、目覚ましい活躍を見せ、本校の特色ある歴史を彩っています。

生徒たちは、地域社会と密接に関わりながら成長しました。学校は保護者や地域との連携を重視した「開かれた学校づくり」を推進し、具体的には、八潮市のゴミゼロ運動への参加や、近隣の幼稚園や小中学校の運動会運営ボランティア、さらには市制施行50周年記念の食品開発プロジェクトへの参加など、地域の一員として主体的に活動してきました。

近年、中学校卒業者数の減少と高校教育の活性化・多様化を目指す埼玉県の施策に基づき、八潮高校はその歴史に一つの区切りを迎えることとなりました。2026年4月1日付で、埼玉県立八潮南高等学校と統合し、新たに「埼玉県立八潮フロンティア高等学校」として再編されます。新校は、現在の八潮南高校の場所(八潮市南川崎)に設置され、両校の歴史と特色を継承する予定です。閉校に先立ち、学校では長年の歩みを振り返る「フェアウェル・イベント」の開催が予告されており、多くの関係者にとって思い出を語り合う大切な場となるでしょう。統合後、各種証明書の発行や公文書等の保管は新校が引き継ぐことになります。

八潮高校の築いてきた「清純 真摯」の精神は、新校名に込められた「挑戦・創造・未来」というフロンティアの理念に引き継がれ、八潮市の新しい学びの拠点として未来を切り拓く役割を担うことでしょう。長きにわたり地域に愛され、多くの人材を輩出してきた八潮高校の運営にご尽力いただいた埼玉県教育委員会をはじめとする関係者の皆様に、心より深い敬意を表します。そして、この歴史的な転換期に、八潮高校を巣立った卒業生、教職員、地域の方々が、青春の全てを捧げた学び舎での日々を改めて思い起こし、その豊かな記憶を未来へと繋いでいかれることが願われます。

(2025年11月執筆)

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