埼玉県立岩槻北陵高等学校 閉校
- 文化・教育施設
埼玉県立岩槻北陵高等学校は、さいたま市岩槻区慈恩寺117-2に位置し、1981年に全日制普通科の男女共学校として開校しました。開
本校の名称「北陵」は、岩槻区北方の丘陵地(慈恩寺台地)に位置することに由来しており、「陵」の文字は「大きな丘」を意味します。校名に「陵」の文字を用いた高等学校は、埼玉県内では本校が最初でした。本校は、坂東三十三箇所の第十二番札所である慈恩寺や、玄奘三蔵にゆかりの深い玄奘塔がそびえる地のすぐ北東に位置しており、岩槻の歴史と文化に囲まれた環境の中で教育活動を続けてきました。
開校初年度である1981年4月に開校式と第1回入学式が挙行され、10月27日を開校記念日と定めています。開校後、1982年3月には普通教室管理棟や重層体育館などが竣工し、1983年4月には特別教室棟が竣工し、教育環境が整えられました。そして、1984年3月10日に第1回卒業証書授与式を迎えました。その後も学校の歩みは続き、2010年11月には、創立30周年記念式典を挙行しています。
本校は、1980年代初頭の首都圏近郊における若年人口増加と教育需要の逼迫に対応するための施策として設立され、当地の充実した教育方針を象徴する存在でした。しかしながら、本校は、埼玉県教育委員会が進める「魅力ある県立高校づくり第2期実施方策」に基づき、再編の時を迎えることとなりました。本校は埼玉県立岩槻高等学校と統合され、新校が2026年4月1日付で、現・岩槻高校の場所に設置される予定です。これにより、当校は2026年3月末をもって閉校し、独立校としての歴史を閉じることとなります。
地域社会を支える生徒たちを育ててきた本校の運営に尽力されてきた全ての方々に、心からの敬意を表します。岩槻北陵高校が育んだ豊かな歴史と、地域と共に歩んできた日々は、卒業生、在校生、そして教職員の皆様の心の中に深く刻まれることでしょう。
(2025年11月執筆)







