【ガスの科学館】がすてなーに 閉館
- 文化・教育施設
東京ガスグループが運営する「がすてなーに ガスの科学館」は、前身の時代を含め約40年間にわたり、地域社会に貢献し、多くの人々に学びの場を提供してまいりました。その歴史は、1986年3月、東京ガスの創立100周年記念事業の一つとして、「旧ガスの科学館」が開館したことに始まります。しかし、豊洲土地区画整理事業の進行に伴い、2006年3月に惜しまれつつも一旦その幕を閉じました。
その役割は途絶えることなく、同年6月には場所を移し、「がすてなーに ガスの科学館」として再出発いたしました。本施設は、暮らしを支えるエネルギーの特性や、これからの社会、さらにはSDGsや地球温暖化といった重要な社会課題について、来館者が体験を通して深く考え、楽しく学べる次世代教育の拠点としての役割を担ってきました。この活動は、地域の子どもたちを中心に、未来への学びの機会を提供するという形で深く社会と関わってきた証です。
開館以来、多くの人々に親しまれ、来館者数は順調に増加し、2010年2月には100万人、2017年8月には300万人を達成し、ついには2024年2月に400万人という大きな節目を迎えました。施設の内容も進化を続け、2014年4月には環境エネルギー館と統合するリニューアルを行い、2019年10月にも大規模な改修を実施するなど、常に最新の知見を提供する努力が続けられてきました。しかり近年、社会が向き合うべき価値観や課題が多様化してきたことを踏まえ、施設のあり方が見直され、2025年11月14日、閉館が公表されました。約40年の歴史に終止符が打たれるのは、2026年9月23日です。
閉館後、本施設が担ってきた次世代教育の取り組みは、東京ガス次世代教育センターによる出前授業などに引き継がれる形で、子どもたちへの学びの機会はこれからも継続して提供されます。また、また、閉館後の施設や敷地については、新たな施設としての活用を含めた検討が進められているようです。長きにわたり、未来を担う子どもたちの育成と社会課題への啓発に尽力された運営元の東京ガス株式会社および東京ガス不動産株式会社に対し、深く敬意を表します。子供たちをはじめてとして訪れた多くの人々にとって、この場所で得た知識と体験は、宝物といえそうです。閉館までの期間、思い出の詰まったこの科学館に一度足を運び、改めて発見と感動の時間を過ごされてはいかがでしょうか。
(2025年11月執筆)
PHOTO:PIXTA







