タウシュベツ川橋梁
- 文化・教育施設
タウシュベツ川橋梁は、北海道上士幌町にある歴史的な鉄道橋です。全長130メートルで11連のアーチから成る大きな橋は今なお多くの人々を魅了し続けます。
1987年に廃線となった日本国有鉄道の士幌線。開業から間もないころに十勝三股駅まで延伸しましたが、その際に音更川の支流であるタウシュベツ川に架けられた橋です。周辺の景色と調和するように配慮された工法が採用されるなど、とても美しい佇まいでしたが、1955年に糠平ダムが建設。橋梁周辺が湖底に沈むことになりました。士幌線は新線が建設されましたが、橋梁自体は湖の中に残り、現在に至ります。
「タウシュベツ川橋梁の佇まいはとても美しい。でも注目すべきはその歴史です。士幌線延伸・人造湖建設等、地域の人の営みの歴史が詰まった橋梁です。地域のために、という関係者の方々の思いを受け取りたいのです。年々姿が痛々しくなってきており、連続する11個のアーチの崩壊も時間の問題となってきております。いつその時が来てもいいように現在の姿を瞼に刻み込むつもりです。」東北地方在住の歴史ファンの言葉です。
(2021年1月執筆)
年々崩壊が続きます。
歴史ロマン溢れる景色にのこされた時間にも限りがあります。
PHOTO:写真AC
人気映画「雪に願うこと」。当地もロケ地になっているそうです。