別海町立中西別中学校 閉校
- 文化・教育施設
別海町立中西別中学校(北海道野付郡別海町中西別朝日町14)は、道東・根室地方の雄大な自然に抱かれた中西別地区の中心部に位置する公立中学校です。この地域は、酪農や漁業が盛んであるとともに、広大な牧草地や美しい海岸線に囲まれ、子どもたちが自然とともに健やかに成長できる環境が整っています。
同校は、地域とともに歩んできた歴史ある学校として知られています。長年にわたり、地域の指導者やボランティアの協力を得て、親子陶芸教室を開催してきました。粘土を使った創作活動を通じて、親子の絆や地域の連帯感を深め、毎回個性的な作品が誕生することで、参加者や地域の人々を驚かせ、感動を与えてきました。また、学校は地域の祭りにも積極的に参加。例えば、神輿担ぎや手踊りといった伝統的な催しに生徒たちが加わり、地域の人々との交流を深める貴重な機会となってきました。
さらに、中西別中学校は、学校運営協議会やPTA、地域連合会などと連携し、地域の声を反映した学校運営を行っています。閉校記念式典や記念碑の除幕式には、在校生や卒業生、地域住民など多くの人々が集まり、校歌の合唱や思い出を語り合うなど、学校と地域の強い絆が改めて確認されました。式典前日には、地域や保護者による会場準備やグラウンドの臨時駐車場設営など、地域一体となった協力体制が築かれていました。
また、閉校に向けては、統合先となる別海中央中学校との交流授業や合同学習も実施。子どもたちが新たな環境にスムーズに移行できるよう、地域全体でサポートが行われました。加えて、閉校記念イベントとして「長靴アイスホッケー」など、地域ならではのユニークな活動も行われ、子どもたちの思い出づくりに一役買いました。
このように、中西別中学校は自然と伝統を大切にしながら、地域と密接に連携し、特色ある教育活動を展開してきた学校です。2025年3月31日をもって長年の歴史に幕を下ろしますが、同校にゆかりのある方は、ぜひもう一度この場所に足を運び、思い出を振り返ってみてはいかがでしょうか。地域の人々とともに築いてきた歴史と絆は、今後もこの地で語り継がれていくことでしょう。
(2024年12月執筆)