平取町立川向小学校 閉校
- 文化・教育施設
平取町立川向小学校(北海道沙流郡平取町川向33-8)がその歴史に幕を下ろしたのは1991年3月末のことです。創立は1917年なので実に74年の歴史を誇った学び舎です。同じ場所に川向中学校も置かれていましたが、生徒数の減少により1979年に閉校になりました。小学校も平成2年には児童数が15人となり、保護者や関連する団体で話し合いをした結果、閉校して平取小学校に統合されることとなりました。
平取町は和牛や競走馬などの放牧が盛んな地域で、当校が置かれた沙流川左岸の丘陵地帯も丁寧に手入れをされた牧場が広がっています。馬たちがゆったりと過ごす牧場ののどかな景色の中を進むと、木々に囲まれたかつての学び舎にたどり着きます。敷地の入り口には校門の一部であった石積みが校名のプレートとともに残されており、学び舎の営みを今に感じさせてくれます。門から続く道の突き当りには校舎であった平屋の建物が佇みます。建物の前には大きな自然石に文字を彫り込んだ閉校記念の碑も置かれており、訪れた人の目を引くことでしょう。
現在では「沙流川アート館」として、アーティストたちのアトリエになっているこの場所。イベントやサークル活動を通して地域コミュニティとのつながりも保たれているようです。アートにご興味のある方は、この場所を実際に訪れてみてはいかがでしょうか。
(2021年2月執筆)
地域の子供たちの登下校を見守り続けた門柱です。
卒業生・先生・地域住民など関係者様の心の中に、美しい思い出が永遠に記憶されますように。
この場所に元気な子供達の歓声が再び響き渡る光景を期待したいものです。
PHOTO:poteto089aaa様