蘭越町立御成小学校 閉校
- 文化・教育施設
蘭越町立御成小学校(北海道磯谷郡蘭越町字御成416番地)が、歴史の幕を閉じたのは2013年(平成25年)3月末のことでした。当校の起源は、1898年(明治31年)の尻別尋常小学校志根津川分校の開校にまでさかのぼりますので、実に、115年の長きに渡ってこの地域の子供たちを支えつづけた学び舎でした。
当校が築かれた御成の集落は、蘭越町を貫いて流れる尻別川の中流域に位置します。尻別川一帯には栄養豊富で起伏の少ない土地が広がっており、稲作が盛んに行われてきました。当校の校地は、その緑豊かな耕作地の中を日本海へ向けて走る国道229号線の沿線にあります。
男山八幡神社の手前の横断歩道脇に、かつて当校の門柱だった石柱が残されています。そこから坂道を登れば広い校庭があり、校庭に沿うように赤い屋根の平屋の校舎、その向こうにはこちらも赤い屋根でやや高さのある建物が残されています。校庭や校舎は閉校後も子供向けのイベントなどに使われることがあるようです。草刈りや清掃なども行われており、当校が地域の人々の心に根付いている様子がうかがえます。
ニセコの山々に見守られ、北の大地で営まれてきた人々の暮らしに興味を持たれた方は、一度この地を訪れてみてはいかがでしょうか。
(2022年5月執筆)
かつては子供たちの賑やかな声が響いていたことでしょう。
この場所に元気な子供達の歓声が再び響き渡る光景を期待したいものです。
PHOTO:CRENTEAR様