小坂鉱山事務所
- 建物・施設
小坂鉱山事務所(秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古館48-2)は、1905年に小坂鉱山の事務所として建築された建築物です。1997年まで92年間使用されていたこの建物は巨額を投じて建築されたもので、地域近代化と発展の歴史に大きく関わっていたといわれています。
木造3階建て、ルネサンス様式の外観が特徴的で、屋根にある3つの飾り窓と外観に連続する三角形の窓飾りが印象的です。また、玄関ホールに入ると1階から3階まで続くらせん階段が目に入ります。階段の柱には秋田杉を使用していることに加えて手すりは緩やかで美しい曲線を描いています。非常で華やかで美しいその姿は、当時の繁栄を今に伝えているといえそうです。
2001年に現在の場所に移築された際、壁面は白い漆喰に変更し、ランプなどの室内の小物についても当時の設計図をもとに作り直すなど完成当時の状態が再現されています。その後2002年には国の重要文化財に指定された小坂鉱山事務所。興味のある方は、ぜひ一度この場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2023年5月執筆)
PHOTO:PIXTA
秋田県鹿角郡小坂町にも歴史ロマン溢れる建物が存在します。
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