玖珂鉱山
- 建物・施設
山口県岩国市にある玖珂鉱山は、かつて東洋一のタングステン鉱山として栄えた鉱山です。その歴史は江戸時代初期にまで遡り、玖珂郡川下村(現在の岩国市美川町)で錫鉱山として発見されたのが始まりです。その後、銅鉱床、そしてタングステン鉱床が発見され、日本の近代化に大きく貢献しました。
第二次世界大戦中には年間約1万トンものタングステンを産出するなど最盛期を迎え、日本一のタングステン鉱山として活躍しました。しかし1970年代以降のタングステン価格低迷により経営が悪化し、1987年に閉山しました。
閉山後、一部坑道は観光坑道として公開され、「地底王国美川ムーバレー」として、選鉱場跡地は「美川ムーバレー鉱山テーマパーク」として整備されてます。当時の採掘の様子を学べる貴重な場所として、多くの人々に親しまれています。ご興味のある方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。歴史ロマン溢れる鉱山跡がきっとあなたを暖かく迎えてくれるはずです。
(2024年3月執筆)
在りし日の営みの足跡が残されています。
PHOTO:PIXTA