【海自訓練支援機】U-36A 退役
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海上自衛隊の歴史に新たな一章を刻んだU-36A訓練支援機が、37年の長きにわたる任務を終えます。1987年に導入され、翌1988年に岩国基地に6機が配備されたこの機体は、海自初のジェット機として注目を集めました。全長14.81m、全幅12.04mのコンパクトな設計ながら、最高速度はマッハ0.78を誇る高速機体として知られます。
U-36Aの主な任務は、海自艦艇の訓練支援。対艦ミサイルの動きを模擬し、対空戦闘訓練の標的役を務めるだけでなく、標的曳航や電子戦訓練支援も実施。海自の戦闘能力は当機体との訓練により大幅に向上しました。
2022年末の中期防衛力整備計画により、U-36Aの役割は終了することになりました。2024年7月には01号機が退役し、2025年3月末までに全機が除籍される予定でしたが、2025年3月10日に岩国基地で引退式典が開催されました。海自の歴史に輝かしい足跡を残し、その使命を果たしてくれたU-36A訓練支援機。各方面からねぎらいの言葉が届いているようです。
(2025年3月執筆)
PHOTO:PIXTA