前浜掩体群
- 建物・施設
高知県南国市にある「前浜掩体群」は、7基の掩体(えんたい)からなる太平洋戦争当時の遺跡です。掩体とは、敵機の攻撃から戦闘機を守るために作られた格納庫のことで、前浜掩体群は、高知龍馬空港滑走路の南側に位置しています。
太平洋戦争中にかけて、滑走路拡張と基地の防備強化のため、前浜地区には計41基もの掩体が建設されました。終戦後、米軍によって接収された掩体群は、その後返還され、倉庫や納屋など様々な用途に利用されてきました。しかし、歴史を伝承する史跡として保存すべきとの声が高まり、2006年には南国市史跡に指定されました。
当時の姿を残す掩体は、戦争の悲惨さを今に伝えます。5号掩体は公園として整備され、歴史学習の場としても活用されています。戦争の犠牲者たちを悼み、平和の尊さを改めて考えることができる場所です。一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2024年4月執筆)
平和で美しい景色が広がりますが、語り継がなくてはいけない歴史です。
PHOTO:PIXTA