豊頃町立二宮小学校 閉校
- 文化・教育施設
豊頃町立二宮小学校(北海道中川郡豊頃町二宮2460)がその歴史に幕を下ろしたのは2002年3月末のことです。当校の起源は1901年の簡易教育所にまで遡ります。何回かの改称や統合などを経ながら歴史をつなぎ、地域に根差した学び舎として子供達を見守り続けましたが、学校統合のため、1世紀にわたる営みにピリオドが打たれました。
当校の佇む二宮地区は牛首別川の流域に開かれた緑豊かな耕作地帯です。この地では開拓の祖、二宮尊親の「修学習業」の言葉と報徳精神を受け継いだ教育活動が行われてきました。閉校後、かつての学び舎は、郷土資料館「豊頃町二宮報徳館」として地域のルーツを伝える役目を担うことになりました。建物の入口の上部にはかつての校章が残されており、たわわに実る稲穂の意匠を見ることができます。
2011年には閉校前に封印されたタイムカプセルの開封式が行われ、かつての校庭に当時の卒業生や職員などゆかりのある人たちが大勢集まったそうです。地域に根差した学び舎の営みに心ひかれた方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。学び舎の足取りと開拓の精神を刻んだ石碑が出迎えてくれるでしょう。
(2021年12月執筆)
長きに渡り子供たちの登下校を見守り続けてくれました。
確かにここに学び舎が存在した。その証です。
地域の学び舎を守り抜いた先人達の強い想いを引き継ぎたいものです。
PHOTO:poteto089aaa様