函嶺洞門
- 建物・施設
函嶺洞門(神奈川県足柄下郡箱根町湯本)は、1931年に造られた、落石防護を目的としている洞門(半開放のトンネル)です。この洞門は、関東大震災が発生した後に土砂の崩落によって交通が危険だと判断されたことから作られたという史実を有します。
函嶺洞門は、箱根に足を運ぶ海外の人を意識して中国の王宮をイメージしたデザインといわれており、箱根駅伝のコース上にあることでもよく知られている建築物です。しかし、台風の影響による崩落で通行止めが発生したことや、従来から慢性的な渋滞が発生することなどから洞門迂回バイパスが作られ、2014年をもって通行止めに。83年の歴史に幕を下ろしています。
現在は中に立ち入ることができなくなっていますが、歴史的に重要な土木遺産という理由から国の重要文化財として指定されています。函嶺洞門に興味のある方は、ぜひ一度この場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2023年6月執筆)
箱根の地にも歴史ロマン溢れる史跡があります。
PHOTO:PIXTA