宇佐海軍航空隊 掩体壕
- 建物・施設
1939年に艦上攻撃機と艦上爆撃機の搭乗員養成を目的として、大分県宇佐市に宇佐海軍航空隊が開設されました。当時は800名の隊員が所属し、約184haの広大な基地で訓練に励んでいました。しかし、戦況が悪化すると、特攻隊の基地へと変貌を遂げます。
1945年には米軍の空襲を受け、多くの犠牲者を出しました。特攻隊として出撃した機体は102機、戦死者は154名にのぼります。終戦後、航空隊は解隊され、設備の大部分は撤去されましたが、現在も掩体壕や滑走路跡などの遺構が当地に残されています。
特に、史跡公園として保存されている城井一号掩体壕はよく知られます。内部には、国東沖で引き揚げられたゼロ戦のエンジンとプロペラが展示されており、戦争当時の緊張感を今に伝えます。宇佐海軍航空隊の遺構は、戦争の悲惨さを伝える貴重な戦跡です。是非一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2024年4月執筆)
城井一号掩体壕です。
PHOTO:PIXTA