丹賀砲台園地
- 建物・施設
大分県佐伯市鶴御崎半島に位置する丹賀砲台は、1931年に4年の歳月をかけて豊予海峡の防備要塞として建設されました。園地の中心施設である砲台跡には、巡洋艦「伊吹」に搭載されていた30cmカノン砲2門が設置されていました。1942年に行われた実弾訓練中に砲身が暴発し、16名の犠牲者が出る悲劇が発生しました。その後、敵艦に向かって砲弾を発射する事なく当施設は役割を終えます。
砲台跡にはドーム状の屋根が覆われており、歴史的に貴重な戦跡を風雨から守ります。 中央のらせん階段からは、コンクリートに刻まれた爆発事故の痕跡を確認することもできます。
豊後水道を見下ろす高台に築かれた園地には、砲台跡や弾薬庫などの施設が残り、大島・佐伯湾・豊後水道を一望できます。戦争の歴史を肌で感じられる貴重な場所です。是非一度現地を訪問されてみてはいかがでしょうか。平和の尊さを改めて考える機会となるでしょう。
(2024年7月執筆)
悲惨な爆発事故の痕跡を確認することができます。
戦争の悲しい歴史を今に伝承する貴重な場所と言えそうです。
PHOTO:写真AC