兵庫県立伊川谷高等学校 閉校
- 文化・教育施設
2025年3月末をもって、神戸市西区の発展と共に歩んできた兵庫県立伊川谷高等学校が、49年間の歴史に幕を下ろしました。同校は、西神ニュータウンの開発に伴う人口急増を背景に、地域の熱い期待を担って1976年に開校。以来、「自主・協同」の校訓のもと、全日制普通科の学校として、生徒一人ひとりの個性を尊重する教育を実践してきました 。2年次からは希望進路に合わせた類型を選択できるなど、きめ細やかな指導が行われています。
その取り組みは多岐にわたります。外部講師による異文化交流や語学研修といった授業で国際理解を深める一方、地域の児童館や小学校と交流し、清掃活動を行うなど、地域貢献にも熱心に取り組んできました 。また、課題研究や探求活動を通して、地域や国際社会で主体的に活躍できるリーダーを育成するための特色選抜を設けるなど、社会で生きる力を育む教育にも力を注ぎました。
しかし、少子化という時代の大きな流れを受け、2022年に兵庫県立伊川谷北高等学校との発展的統合が決定。2025年4月からは、新たに「兵庫県立神戸学園都市高等学校」として、その精神が引き継がれています。伊川谷高等学校としての歴史は閉幕しましたが、地域を見守り続けたその功績と、多くの卒業生や教職員が育んだ思い出が色褪せることはなさそうです。
(2025年6月改筆)
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