旧小諸本陣
- 文化・教育施設
旧小諸本陣は、長野県小諸市に現存する貴重な建築物です。江戸時代後期の18世紀末から19世紀初頭に建てられたと推定されており、北国街道小諸宿の本陣兼問屋場として使用されていました。
この建物は、木造2階建ての格式高い構造を有します。正面には大きな切妻屋根があり、2階全面に格子窓が設けられています。また、薬医門形式の表門も特徴的で、本陣屋敷への出入り口として使われていました。明治時代中頃に田村家の所有となり、1993年に小諸市に寄贈されました。しかし、老朽化が進んだため、2016年から応急補修工事が行われています。
旧小諸本陣の価値は非常に高く、1973年に主屋と表門が国の重要文化財に指定されています。特に、問屋場建築としては全国でわずか2棟しか現存していないため、その希少性が評価されています。江戸時代の建築様式を今に伝える貴重な遺構として、地域の歴史と文化を物語る重要な存在となっている旧小諸本陣。是非一度当地に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2025年3月執筆)
PHOTO:PIXTA