【飯田線】七久保駅舎 取壊
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七久保駅は、1918年伊那電気鉄道(当時は伊那電車軌道)の駅として開業し、1943年に国有化され飯田線の一部となりました。標高695mに位置するこの駅は、中央アルプスや南アルプスを望む絶景が特徴で、地域の交通の要所として長く親しまれてきました。特に昭和期には、日本石油伊那油槽所への専用線が設置され、石油輸送の拠点として重要な役割を果たしましたが、1996年に貨物輸送が廃止されています。
周辺は河岸段丘上に広がる美しい自然環境とともに、飯島町ならではの農村文化が息づく地域です。駅前には旅館や地元運営の蕎麦屋など、小さなコミュニティの温かみを感じられる施設があります。現在、七久保駅は無人駅で2面3線の構造を持ちますが、2024年には3番線の使用停止とレール撤去が行われました。さらに2025年8月頃から駅舎は取り壊され、簡素な待合施設へ改修される予定です。
七久保駅は飯田線沿線でも屈指のビューポイントを有し、列車から眺める中央アルプスの景色は格別です。駅舎の取壊まで少し時間がありそうです。ぜひ現地を訪れ、この地域ならではの自然美や歴史的な趣を体感してみてはいかがでしょうか。
(2025年4月執筆)
PHOTO:PIXTA