福岡パルコ 閉店
- 商業施設
天神の交差点に立つ福岡パルコの歴史は、1936年に九州初のターミナルデパート「岩田屋」の本館として始まったことに遡ります。鉄道駅と一体化したこの建物は、天神が商業の中心地へと飛躍するきっかけとなり、長年、地域社会の交流の場として親しまれてきました。1999年の売却を経て2004年に岩田屋が移転した後は一時空きビルとなりましたが、2010年3月に「福岡パルコ」として華やかに再出発を果たしました。
パルコは戦前からの重厚な建築を活かしつつ、最先端のファッションや文化を発信する拠点として街に新たな息吹を吹き込みました。2014年には新館を開業し、地域の伝統行事である博多祇園山笠やどんたくなどの催事とともに当地を代表する景色のひとつとして、多世代に愛される空間を築いてきました。しかし、築90年を前にした建物の老朽化と、都市再開発プロジェクト「天神ビッグバン」に伴い、2027年2月28日をもって現行の営業を終了することが決定しています。今後は新天町商店街と一体となり、2030年代の完成を目指して次世代の複合施設へと進化を遂げる予定です。
歴史的価値を守り抜き、天神の魅力を高め続けてきた運営主の皆様の志に深く敬意を表します。この場所で過ごした買い物や友人との語らいは、私たちの心に色鮮やかに残っています。営業終了までのひととき、皆様もぜひ、この場所で刻んだ大切な記憶を辿ってみてください。
(2025年12月執筆)
PHOTO:写真AC







