ファミリーショップもりやま 閉店
- 商業施設
札幌市民に長年親しまれてきた円山動物園内の老舗食堂「ファミリーショップもりやま」が、2025年10月13日をもって、60余年にわたる歴史に幕を下ろします 。
同店が創業したのは、日本が高度経済成長期にあった1965年頃とみられます。以来、半世紀以上にわたり来園者の胃袋を満たしてきました 。店頭の食品サンプル、ラーメンやカツカレーといった昔ながらのメニューは、訪れる人々に「昭和」の空気を感じさせる貴重な存在でした 。親子三代で同じ味のラーメンをすすったという家族も少なくなく、動物たちとの思い出と共に、多くの人々の記憶に刻まれています。
近年、園内にはお洒落なカフェやフランス人シェフが腕を振るう専門店などが登場し、飲食の選択肢が多様化しました 。その中で「もりやま」は変わらない安心感を提供し続ける、世代をつなぐ場所としての役割を担ってきました。今回の閉店は、施設運営に関する契約期間の満了や再開発計画に伴うものとみられています 。
長きにわたり、温かい食事と憩いの場を提供し続けてくださったことに、心からの敬意を表します。あの懐かしい味や店内の賑わいを、ぜひもう一度思い出してみてはいかがでしょうか。
(2025年9月執筆)
PHOTO:写真AC