豊前発電所2号機 廃止
- 建物・施設
豊前発電所2号機は、1980年6月6日に福岡県豊前市で営業運転を開始した九州電力の石油火力発電所です。定格出力50万kWを誇り、重油と原油を燃料として使用します。
宇島港周辺の工業地帯に位置し、その特徴的な煙突は近隣市町からも目視でき、地域の景色を象徴する存在の一つでありました。2011年の福島第一原子力発電所事故後、九州電力管内の原子力発電所が順次停止となった際には、電力供給の重要な役割を担ったことでも知られます。
長年に渡り活躍してくれた施設ですが、設備の高経年化が進み、2018年度から計画停止状態となっていました。そして2024年9月、九州電力は豊前発電所2号機の2026年3月の廃止を正式に発表。この廃止により、九州電力の石油火力発電所はゼロになります。
エネルギー政策の変化や設備の老朽化により、その役割を終えることになりましたが、九州地域の経済発展に貢献してくれたその功績が色あせることはないはずです。ご興味のある方は是非一度当地に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2024年10月執筆)
PHOTO:PIXTA