荒瀬ダム 解体/撤去
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熊本県八代市の荒瀬ダムが撤去されます。63年の歴史の閉幕です。1955年、当時の北九州工業地帯への電力供給による熊本県内の電力不足解消と、洪水被害の軽減を計るため建設されました。ダム建設により県内の電力の供給は安定し、戦後の急激な経済発展に貢献しました。しかし洪水被害は解消されないまま球磨川の水質は悪化し、清流に生息していた鮎などの漁獲量の低下、下流の干潟の縮小など地元漁民の生活は圧迫され、人口の減少を引き起こしてしまいしました。その後地元住民が発足した「荒瀬ダムを考える会」の地道な運動と県との協議の末、ダム撤去が正式決定。2018年3月の撤去完了後は、国内初のダム撤去事例として、清流復活と地元復興に大きな注目が集まっています。
(2018年6月執筆)
ダムの撤去が進みます。
だんだんと元通りの姿に近づいてきました。
PHOTO:PIXTA