【熊本市電】5014号車 引退
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熊本市電5014号車は、その製造は1957年にまでさかのぼり、福岡で活躍した歴史ある車両です。当初は西日本鉄道の福岡市内線で活躍し、1978年に熊本市交通局が譲り受けました。
2009年に定期運用から外れましたが、2016年に輸送力向上のため再整備が決定。約9000万円をかけて大規模改修を行い、2017年3月に営業運転に復帰しました。復帰後は、朝夕のラッシュ時を中心に運行され、市民や観光客に親しまれました。特に、熊本市電の「推し電」人気投票で1位に輝くなど、多くのファンに愛される存在となりました。
しかし、部品調達の困難さを主な理由として、2025年2月22日をもって68年の歴史に幕を下ろすことになりました。最終日には多くのファンが沿線に駆けつけ、その姿を惜しみました。長年にわたり熊本の街の発展と市民の足を支えてきた5014号車。その献身的な働きに感謝し、新たな時代へのバトンタッチを祝福したいと思います。
(2025年2月執筆)
PHOTO:PIXTA