【留萌本線】 大和田駅 廃駅
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留萌本線(JR北海道)の大和田駅(北海道留萌市大和田3丁目)が廃駅となる可能性が高まっています。沿線4市町でつくるJR留萌本線沿線自治体会議は2020年8月18日、沼田町―留萌市間の廃止・バス転換を容認することで一致したようです。留萌市にある当駅は2021年春をめどに廃駅の可能性が著しく高まっております。
1910年に大和田炭砿の所有者、大和田荘七氏の寄付により開業した当駅。当初は石炭輸送のための駅でした。ここが当駅の歴史の始まりです。その後、日本国有鉄道への移管(1949年)、国鉄分割民営化(1987年)などの歴史を経て現在に至るまで歴史を繋いできました。
北前船の船主でもあった大和田荘七氏。大和田銀行、大和田貯金銀行創設者として名を馳せた敦賀出身の大実業家です。氏が手掛ける石炭事業の一環として寄付されたという歴史を持つ当駅は留萌本線の中でも独特の設立経緯を有します。かつての大和田炭鉱は留萌炭田の中心。周辺地域は隆盛を極め、特に1955年の閉山以前の賑わいは大きく、学校・病院・映画館など立派な町の機能が備えられていたとのこと。
ユニークな歴史を持つ大和田駅。いよいよ114年の堂々たる歴史の閉幕が近づいております。ゆかりのある方もそうでない方も一度現地を訪問されてはいかがでしょうか?
(2020年9月執筆)
シンプルな駅舎が静かにたたずみます。
長きに渡りありがとうございます。
PHOTO:PIXTA
追記・・留萌本線(JR北海道)の石狩沼田・留萌間が2023年3月末で廃止される方向であることが発表されました。(2022年8月)