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セブンアイランド愛 引退

  • 乗り物

2025年7月、東京と伊豆諸島を結ぶ高速ジェット船「セブンアイランド愛」が、23年間にわたる伊豆諸島航路での役目を終え、引退することが当局から正式に発表されました。船齢45年を迎える船体の老朽化が理由とのこと。2025年8月をもって当船は正式に引退します。

その航跡は伊豆諸島にとどまりません。1980年に「海のジェット機」と称されたボーイング社製ジェットフォイルとして誕生し、当初は「ジェット7」の名で関西と四国を結びました。その後はJR九州の「ビートル5世」として日韓の海を渡り、2002年から「セブンアイランド愛」として東京の海へ転身しました。東京から大島までを最短1時間45分に短縮し、島の観光と生活に革命をもたらす貴重なライフラインとなりました。2024年7月の航行不能トラブルは、その長い船歴の最後を飾る試練となり、老朽船維持の難しさを示しました。この引退は、新造が稀なジェットフォイルを運航する日本の離島航路全体の課題を象徴しているともいえそうです。

45年にわたり複雑な船を安全に運航し続けた東海汽船と乗組員の方々に深い敬意が表されます。ジェットエンジンの独特な音、離水時の浮遊感、そして船窓から見た島の風景は、多くの人々の心に大切な思い出として刻まれていることでしょう。

(2025年7月執筆)

PHOTO:PIXTA

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