Final 1969年4月30日 記事安房森林軌道 運行終了 のイメージ画像 History 46年

安房森林軌道 運行終了 

  • 乗り物

安房森林鉄道が熊本営林局下屋久営林署による運行終了を終了したのは1969年5月のこと。当地で算出される屋久杉の運搬という歴史の閉幕でした。その後、管理主体の変更・事業所の縮小・区間廃線などの歴史を繋ぎます。

現在では世界自然遺産に登録されている屋久島。この地にはかつて屋久杉が立ち並ぶ美林が数多く存在しました。当地の自然条件は杉の生育に最適な環境。大王杉・縄文杉等、樹齢数千年の銘木が立ち並ぶ場所でした。当初禁止されていた杉の伐採。第二次世界大戦やその後の日本の高度成長等の歴史の波の影響を受け、後に解禁され、屋久杉の一大伐採地としての役割をはたしました。この木材運搬に利用されたのが安房森林鉄道です。

「かつて山奥にも人の営みがあったのです。隆盛を極めた林業のお膝元として集落があり、小さな学校もありました。沢山の人々が生活していたのです。美しい美林が失われてしまったことは複雑な思いですが、歴史の陰と陽の両面を兼ね備えた場所といえると思います。」屋久島在住の男性の言葉です。

歴史に翻弄されながら木材運搬としての役割を終えた安房森林軌道は、現在でもその姿を留めております(民間事業者様管理)。不定期ながらも運行されており、土埋木や昔の切り株の木材運搬、不測の事態の観光客の運搬等の役割を果たしているようです。

ご興味のある方は一度現地を訪問されてみてはいかがでしょうか?きっと当地の歴史の重みを感じ取ることができるはずです。

(2021年3月執筆)

 

美しい森林を縫うように走る鉄路です。

 

有名な屋久杉はこの車両で運搬されました。

 

鉄軌道の歴史は永遠に語り継がれることでしょう。

PHOTO : ぶんたの鉄道写真小屋 様

 

VIDEO : iso8.tv 綾繁重工 様

 

屋久島。魅力ある島を映像で確かめてみたいものです。

 

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