白糠町立北進小中学校 閉校
- 文化・教育施設
白糠町立北進小中学校(白糠郡白糠町上茶路基線149番地1)がその歴史に幕を下ろしたのは2001年(平成13年)3月末のことです。北進小中学校の起源は1934年(昭和9年)開港の上茶路二股尋常小学校までさかのぼります。戦前には中学校が開設され小中学校となりました。長く歴史をつむいできた当校ですが、茶路小中学校に統合されることとなり独立校としての歴史に幕を下ろすことになりました。67年の長きに渡り地域の子供達を守りぬいた学び舎でした。
当校が置かれた北進の集落は、北海道東部の山林地帯を流れる茶路川の上流域にあります。茶路川沿いには国道392号が走っており、北進の集落に入ると沿道に当校の校門と石碑が残されている様子を見ることができます。茶路川沿いの集落は炭鉱開発や林業にかかわる人たちが切り開いてきたもので、かつては石炭や木材の運搬のために作られた国鉄白糠線が走っていました。炭鉱が閉鎖した後は過疎化が進み、周辺の小中学校のいくつかは当校に統合されたので、かなり遠方から通ってきた子供たちもいたことでしょう。
ご興味のある方はこの場所に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。かつての校舎や体育館は取り壊されてしまいましたが、その奥にはタイムカプセルの目印になった太い木の幹も残されています。山あいに広がるかつての校地は、冬は雪原、夏は緑豊かな草原となってあなたをやさしく迎えてくれることでしょう。
(2021年12月執筆)
確かにここに学び舎が存在した。その証です。
地域の学び舎を守り抜いた先人達の強い想いを引き継ぎたいものです。
PHOTO:poteto089aaa様