姫路市立琴丘高等学校 閉校
- 文化・教育施設
姫路市立琴丘高等学校(兵庫県姫路市今宿668)は、1913年に「姫路市立実科女学校」として創立され、その後「姫路市立女子技芸学校」「姫路市立高等女学校」「姫路市立第一高等女学校」と校名や組織を変えながら発展してきました。1948年の学制改革により、現在の「姫路市立琴丘高等学校」となり、男女共学化とともに普通科・家庭科・商業科を設置し、地域の教育拠点として歩みを進めてきました。
現校舎の敷地は、かつて帝国陸軍第10技術研究所として利用されていた元国有地を活用しており、戦後の復興とともに新たな教育の場として生まれ変わった歴史的背景も持っています。校訓「誠実・勤勉・友愛」のもと、知・徳・体のバランスを重視した教育を実践し、地域社会から信頼される人材の育成を目指してきました。
2024年現在、同校には普通科と国際文化科が設置されています。普通科では2年次から文系・理系に分かれ、国公立大学や難関大学への進学を目指す生徒が多く、幅広い進路に対応したカリキュラムが特徴です。国際文化科は、普通科の1.7倍もの英語科目を配置し、外国人講師による少人数授業や第二外国語の選択など、語学力と国際感覚を養う独自の教育が行われています。
また、部活動も盛んで、男子バレーボール部は全国高校総体優勝の実績を持ち、吹奏楽部も全国レベルの大会で受賞歴があります。こうした伝統と実績、そして国際交流や多彩な学校行事を通じて、生徒一人ひとりが自分の個性や希望する進路を見据えて学び成長できる環境が整っています。しかし、姫路市の高校再編計画により、琴丘高校は2028年3月31日をもって115年の歴史に幕を下ろすことが決まっています。長い歴史を持つこの学び舎にゆかりのある方は、閉校前にもう一度その歩みと校舎を訪れてみてはいかがでしょうか。
(2024年12月執筆)