【山陽本線】曽根駅舎 取壊
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JR曽根駅は、1888年12月23日に山陽鉄道の明石-姫路間の開通と同時に「阿弥陀駅」として設置されました。当時、駅は印南郡阿弥陀村に所在していたため、この名称が採用されました。その後、近隣の曽根村にある曽根天満宮の霊松が観光資源として注目され、地元から駅名を「曽根」に変更してほしいという声が高まりました。これを受け、1902年3月1日に「曽根駅」と改称されました。
1906年には山陽鉄道が国有化され、翌年の1907年11月には現在の場所へ移転しています。1909年には山陽本線の所属駅となり、1982年11月15日をもって貨物の取り扱いを終了しました。さらに、2003年からはICカードの利用も始まり、利便性が向上しています。
現在、曽根駅では南北を結ぶ自由通路と橋上駅舎の整備計画が進行中で、2025年度から本格的に工事が始まり、2030年度の完成を目指しています。この工事に伴い、近い将来既存の駅舎は解体される予定です。長年にわたり地域とともに歩んできた曽根駅。新たな駅舎が誕生するその前に、これまでの駅の風景や思い出を振り返り、変わりゆく姿を心にとどめておきたいものです。
(2025年4月執筆)
PHOTO:PIXTA