旧第十師団兵器庫
- 文化・教育施設
旧第十師団兵器庫は、1904年頃に姫路市に建設された陸軍施設です。東西棟が最初に建てられ、1913年に南北棟が増築されました。
煉瓦造2階建、日本瓦葺、切妻屋根を持つL字型の建物で、当時の近代建築の特徴を示しています。明治期の公共建築によく使用された煉瓦は、防火性が高く大規模構造物に適していました。
戦後、この建物は1947年から姫路市庁舎として使用されました。その後、1983年に保存改修工事を経て、姫路市立美術館としてオープンしました。現在、この建物は国の登録有形文化財に指定され、国土の歴史的景観に寄与する建造物として評価されています。明治から大正期にかけての軍事施設の建築様式を今に伝える貴重な文化遺産となっています。ご興味のある方は一度現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(2024年1月執筆)
PHOTO:写真AC